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【更新】MRI空き枠を収益化!話題の「スマート脳ドック」

5年間で累計11.6万件の検査を誇る話題の『スマート脳ドック』を運営するスマートスキャン株式会社の濱野代表に、2年間で全国200施設以上に導入されるその仕組みや事業、そして将来の展望について、お聞きしました。(2023年4月現在)



スマート脳ドックとは

検査時間や受付時の無駄を徹底的になくし、脳ドックを気軽に受診できるサービスです

  • 受付からお帰りまで30分!
  • 継続しやすい価格19,250円(税込)
  • 検査結果は2人の専門医がチェック!

全国200以上の医療施設が導入!MRIのシェアリングエコノミーとは?

図1 シェアリングエコノミー活用サイクル

ー全国に提携施設が広がる「スマート脳ドック」のMRIシェアリングエコノミーとはどのようなサービスなのでしょうか?

濱野  10万人当たりのMRI保有台数は日本が世界一ですが、保有しているMRI稼働率の低さが問題になっています。
MRIの予約空き枠を活用して脳ドックを提供していこうというのが、当社のMRIシェアリングエコノミーモデルです。
2020年から本格的に全国の医療施設への導入を開始し、現在、おかげさまで全国200施設以上で「スマート脳ドック」の仕組みを導入いただいています。(※2023年4月時点)

図2 導入施設数の推移(~2023年4月)

気になる導入施設の声は?
導入を検討する担当者からよくある質問は?

「予約〜撮像〜読影〜公開」の流れ

1)患者さんからスマート脳ドックサイトを通じて予約が入る。
2)当日 患者さんが来院、放射線技師が撮像する。
3)放射線技師がデータを専用のクラウドにアップロードする。
4)クラウドのMRI画像を専門医2名(第1読影、第2読影)が読影し診断結果をまとめる。
5)施設側で結果を確認し、公開作業をする。

運用にあたっては医療施設や診療放射線技師、その他のスタッフのみなさんにも負担が少ないのがポイントで、多くのお問い合わせをいただいています。

図3 撮像~読影~公開フロー

続々と広がる提携ネットワークに見る背景

ーどういった経緯で、シェアリングエコノミーモデルを展開するに至ったのでしょうか?

濱野 元々「スマート脳ドック」は、当社がプロデュースするクリニックでのみで提供していました。順調に実績が上がってきている中、「スマート脳ドック」を導入することでMRIの稼働率の低さという課題を解決できると考えました。

そこで、MRIシェアリングエコノミーモデルとして、全国の医療機関で「スマート脳ドック」が利用できる仕組みをご案内する運びとなりました。

すでにあるMRI の空き時間を活用するので新たに大きな投資の必要はなく、インターネット回線とパソコンの準備があれば導入可能です。つまり、「初期費用なし」で始められます。

ー自分が働く施設のMRIの空き時間に「スマート脳ドック」の検査を行えるということでしょうか?

濱野 はい。
「スマート脳ドック」は既に施設にあるMRIの空き時間を活用して運用するので、「初期費用」も「ランニングコスト」もかかりません。
さらに放射線診断専門医と脳外科医の2名が遠隔読影するので、整形外科や乳腺外科など、脳外科医の先生が常駐していない施設でも導入いただいています。
今後も多くの方に気軽に受診できる脳ドックをお届けできるよう、全国の医療施設のみなさまと協力していければと思います。

導入施設からは想定以上の効果の声も

ー実際に導入されている施設からの評判はどうなのでしょうか?

濱野 
・「新型コロナウィルスによる影響で、MRIの稼働が落ち込んでいる」
・「専門外来ゆえに安定的な稼働となりにくい」
といった課題へのアプローチ手段として導入いただく医療施設が多くいらっしゃいます。
「スマート脳ドック」導入後は、

・「MRI予約枠のうち3~4割を脳ドックで活用できるようになった」
・「外来受診される方とは違う年齢層の方の来院につなげられている」
・「スマート脳ドックを起点にした保険診療への転換の流れができた」


といった声もいただいています。
また、広報活動に積極的な医療施設は、「地域メディアにスマート脳ドック導入を取り上げられ、脳ドック予約に加えて自院を知っていただく機会になった」と、副次的なメリットも上がっています。
さらには、受診された方から「気軽に脳ドックが受診できる環境はありがたい」「スマート脳ドックで異常がみつかったが治療に結び付いて感謝している」といった感謝の声も寄せられているとのことです。
わたしたちにとっても、医療施設を通じて多くの方が健康になること、それが地域の活性化につながっていくことはとてもうれしいことです。

図4 集患フロー

ー新しいサービスだけに、導入を検討する施設側から見て気になるポイントもあると思いますが、どういったお問合せがあるのでしょうか。

濱野 導入前にいただく質問としては、

・設定した予約枠は固定されてしまうのか?
・先に検査が入ってしまった場合はどのように対応すればよいのか?

という内容があげられます。

その回答として、まず基本的には「何曜日の何時」という形で固定の枠を作成すると、自動でその設定が繰り返される仕組みになります。その枠に、貴院での予約が先に入ってしまった、別の検査で使用したいといった場合、スマート脳ドックの管理画面からその固定枠を解除できますので、予約の重複といった事態は避けられます。

このほか、お問合せいただく施設様の診療放射線技師さんから
・撮像条件は決まっているのか?
・金属類のチェックはどうしているのか?
・提供枠は数に制限はあるのか?
といったご質問をいただくケースは多いです。

新しい形のサービスなので、気になる点は多々あるかと思います。
当社担当者から丁寧にお答えいたしますので、まずはご気軽にお問合せください。

MRIシェアリングエコノミーの展望

ー最後に、MRIシェアリングエコノミーの展望について聞かせてください。

濱野 MRIシェアリングエコノミーモデルは、

1)医療施設側:「MRIの稼働率アップ」
2)受診者側:「脳ドックを気軽に受診」
3)画像診断提携医側:「自由な働き方」という三方よしの仕組みです。

現在、提携施設様では基本的に脳ドックのみを提供いただいておりますが、「スマート脳ドック」の仕組みを活用して、新たなオプション検査メニューを提供いただけるように、開発と試験運用を進めていこうとしている状況です。

今後は、検査の種類の幅を広げることで、さらに多くの方の健康をサポートしていきたいですし、医療を「治療」から「予防」へシフトする一助になればと思います。
「スマート脳ドックを受診すると、誰かの健康の役に立つ」ブランドをつくり、選ばれる医療サービスを目指して、提携施設様とともに歩みを進めていきたいです。

ー診療放射線技師としてもMRI予約枠を効率的に活用できるのは大変魅力的です。インタビューにお答えいただきありがとうございました!

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など、ご気軽にお問合せください