全6回ウェビナーシリーズ開催決定──鶴丸先生に聞く、日本が抱える課題と可能性
日本における大腸がんの罹患数は増加の一途をたどっています。
さらに深刻なのは、発見された多くが進行期のがんであるという現状です。
早期発見、すなわち初期段階での検査実施が、患者さんの予後を大きく左右することは言うまでもありません。
現在、大腸検査の中心となっているのは内視鏡検査で、年間約3~400万件実施されています。それでも全人口からすると十分とは言えません。しかし、世界で最もCT装置の普及が進んでいる日本において、大腸CT検査が内視鏡検査を補完する有力な選択肢として、いま大きな注目を集めています。その大腸CT検査も、わずか年間3~4万件にとどまっており、十分に力を発揮できていないのが実情です。
こうした背景を踏まえ、映像情報Medical企画として、大腸CT検査をテーマにした全6回のウェビナーシリーズを開催することになりました。対象は診療放射線技師および医師の皆さま。大腸CT検査の撮影・読影技術の標準化と普及促進、そして技師と医師の間での実践的知見の共有を目的としています。
今回、大腸CT検査のさらなる普及を目指し、日本が抱える課題に真摯に向き合い、発信を続けてこられた鶴丸先生に、現場の実情と今後の展望についてお話を伺いました。

実践!CTコロノグラフィ(大腸CT)最前線2026とは
CTコロノグラフィ(大腸CT)を体系的に学べるオンライン連続ウェビナー
CTCの基礎・撮影技術・教育・チーム医療・所見解説・Q&Aまで、第一線のエキスパート3名が体系的に解説します。
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| 開催情報 | 実践!CTコロノグラフィ(大腸CT)最前線2026 |
|---|---|
| 副題 | 鶴丸大介先生 × 鈴木雅裕先生 × 坂本崇先生トリプルトークセミナー |
| 開催日 | 全6回(2026年1月〜6月/毎月1回) |
| 対象 | 診療放射線技師(CT担当者・専門技師志向)、放射線科医、消化器内科医 |
| 会場 | Web開催(映像情報Medicalウェビナープラットフォーム) |
| オンデマンド配信 | あり |
| 参加費 | 各回550円 |
| 単位付与 | 日本大腸CT専門技師認定機構 |
今回の大腸CT検査(CTC)シリーズ企画について

Q1| 今回の大腸CT検査(CTC)シリーズ企画に参加された理由と、その背景を教えてもらえますか?
鶴丸先生 大腸癌は、見つけさえすれば治せる病気です。にもかかわらず、日本では多くの方が検査を受けないまま進行した状態で発見され、命を落としているのが現状です。現在、大腸検査といえば内視鏡検査が中心ですが、身体的・心理的なハードルから受診に至らない方も少なくありません。大腸CT検査(CTC)は、そうした方々にとってより受けやすい代替・補完的検査として高いポテンシャルを持っています。診断精度や安全性は十分に確立されているにもかかわらず、その価値がまだ広く知られていない。この「認知と実装のギャップ」を埋め、CTCを当たり前の選択肢として普及させたい──それが、今回のシリーズ企画に参加した最大の理由です。

引用: がん情報サービス https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/summary.html
今回の企画で伝えたい魅力
Q2|シリーズ全体を通じて、参加者に最も伝えたいメッセージは何でしょうか?
鶴丸先生 今回の企画を通じて伝えたいのは、技術論や制度論だけではありません。医療の原点は「人を救いたい」という信念にあるということです。私と同じような信念を持ち、現場で粘り強く取り組んできた医師や診療放射線技師の方々がいます。そうした一人ひとりの行動によって、CTCの導入や普及につながり、その結果として救われた患者さんが少なからずいます。
人を救いたいという信念を、考えるだけで終わらせず、実際に行動へ移す。今回のシリーズが、そうした医療者を一人でも多く生み出すきっかけになればと願っています。結局のところ、人を動かすのは人だと思っています。
第1回「座談会」、第2回「鶴丸先生講演企画」の見どころ
Q3|第1回の座談会では、CTCの”全体像”や”最新の展望”が語られますが、特に注目してほしいポイントはありますか?
鶴丸先生 今回の企画そのものが象徴しているように、いまCTCは再び注目を集めるフェーズに入っていると感じています。近年、さまざまな学会や研究会、さらにはメディアの中でも「バーチャル内視鏡」という言葉を耳にする機会が確実に増えてきました。第1回では、CTCの実務的な情報に加え、社会的な流れの変化や、今後CTCがどのような位置づけになっていくのかという将来像もお伝えしたいと考えています。CTCを取り巻く「ポジティブなニュース」を参加者の皆さん自身に実感してもらえる内容にしたいと思っています。
第2回では、CTCならではの魅力を感じてほしい
Q4|第2回「CTCの現在地」では鶴丸先生が講演されますね。読影・診断の部分を担当されますが、講義で強調したい内容を教えてください。
鶴丸先生 多くの方が、CTCの診断に対して「難しそう」というイメージを持たれていると思います。
しかし実際には、CTCの読影は非常にシンプルで、基本的な考え方とコツを押さえれば、習熟は早いです。一方で、症例によっては診断の過程そのものが非常に興味深いものもあり、病変の成り立ちや形態を立体的に追っていく中で、「なぜこう見えるのか」を考える面白さがある検査です。今回の講義では、病変を見つける意義はもちろんのこと、そうした診断に思わず深入りしてしまうようなCTCならではの楽しさも、皆さんにお伝えできればと思っています。

CTCを受診する側に「知ってもらう」ことも大切
Q5|鶴丸先生が普段の臨床現場で、CTCに関して強く感じている課題や可能性はありますか?
鶴丸先生 臨床現場では、拡張不良や残渣過多など、検査不良症例が一定数存在するのも事実です。CTCは画像検査である以上、撮影条件や前処置の影響を受ける検査であり、そこが課題の一つでもあります。 一方で、実際にCTCを受けた方からは、「これなら次回もCTCを選びたい」という声を多く耳にします。身体的・心理的な負担が比較的少なく、検査として受けやすいという点は、受診者側から見たCTCの大きな強みです。だからこそ、医療者側が抱く課題だけでなく、受診者にとっての価値や利便性を、もっと社会に伝えていく必要があると感じています。CTCは、検査の質を高める努力と並行して、その「受けやすさ」という本質的な魅力を、正しく周知していくべき検査だと考えています。
CTCを実施する「やりがい」は医師と技師の協業にある
Q6|診療放射線技師・医師の両方にとって、CTCの魅力や価値はどこにあると考えていますか?
鶴丸先生 CTCの最大の強みは、診療放射線技師が検査工程のほぼすべてを担える点にあります。極端に言えば、医師がその場にいなくとも、大腸の検査を完結させることができる。これは他の大腸検査にはない、CTCならではの特長です。この仕組みは、医師の負担を確実に軽減し、まさにタスクシェア/タスクシフトの理念を体現する検査だと思います。一方で診療放射線技師にとっては、単に撮影を行う業務ではなく、自らの手で検査を成立させ、その結果が大腸癌の早期発見・患者さんを救うことに直結していると実感できる点に、大きな価値があります。CTCは、医師と診療放射線技師が上下関係ではなく、同じ目的に向かって二人三脚で取り組める検査です。このような形で協働できる大腸検査は、他にないのではないでしょうか。

画像:検査イメージ
Q7|今回のセミナーが、現場の撮影・読影業務にどのような変化やヒントをもたらせると思いますか?
鶴丸先生 私は診療放射線技師ではありませんので、撮影に関する細かな理論や実践的技術をすべて把握しているわけではありません。また、放射線科医である以上、日常業務の重心は診断にあります。だからこそ、今回の医師と診療放射線技師によるコラボレーション企画には、大きな意義があると考えています。この企画では、理論だけでなく、実際の現場でどのように撮影され、その画像を医師がどのように読影しているのかというリアルなプロセスを見ることができます。撮影と読影がどのようにつながり、診断精度に影響しているのかを具体的に共有できる点は、非常に実践的です。今回のセミナーでは、こうした日々の臨床にそのまま活かせる情報が数多く得られると期待しています。
このシリーズにしかない「雰囲気」も楽しんでもらいたい
Q8|シリーズ全体で、鈴木先生・坂本先生と共演されますが、3名の役割や掛け合いの見どころはありますか?
鶴丸先生 3人とも、長年にわたってCTCに関わってきた、いわば気心の知れた仲間です。そこに医師・診療放射線技師という垣根はなく、普段からフラットに意見交換をしています。性格的には、ふざけ半分、まじめ半分(笑)。ただ、それは決していい加減という意味ではなく、本質を大切にしながらも、固定観念に縛られないというスタンスです。だからこそ、このメンバーであれば、CTCという専門性の高いテーマでも、遊び心を取り入れた、これまでにない形の企画ができると考えています。実は、この雰囲気そのものが、今回のシリーズの大きな特徴かもしれません。もし少し砕けすぎていたら……そのときはご容赦ください(笑)。
| 回数 | 公開予定月 | テーマ |
|---|---|---|
| 第1回 | 2026年1月 | イントロダクション:今こそCTコロノグラフィ(大腸CT)(座談会) |
| 第2回 | 2026年2月 | CTコロノグラフィ(大腸CT)の現在地:基礎から臨床応用まで |
| 第3回 | 2026年3月 | CTコロノグラフィ(大腸CT)の品質を支える撮影技術:プロトコル最適化と安全運用 |
| 第4回 | 2026年4月 | CTコロノグラフィ(大腸CT)を“できる検査”にする:教育・標準化・チームの力 |
| 第5回 | 2026年5月 | 3人が読み解くCTコロノグラフィ(大腸CT):画像で語る診断と技術の真髄 |
| 第6回 | 2026年6月 | CTコロノグラフィ(大腸CT)なんでも相談室:現場の疑問に3人のエキスパートが答える |
9|最後に、参加を検討されている技師・医師の皆さんへ向けて、セミナーへの意気込みとメッセージをお願いします。
鶴丸先生 PCを開けたまま視聴放置しない。眠くならない。そして、ちゃんと得をする。さらに言えば、「次回が待ち遠しい」と思ってもらえる──確約はできませんが(笑)、そんな企画を目指しています。CTCに真剣に向き合ってきた仲間たちと、実践的で、少し肩の力を抜いて学べる時間をお届けしたいと思います。そして、このシリーズを通じて、受け身で終わるのではなく、次に動く人が生まれることを何より期待しています。
次の主役は、あなたです。
ー セミナーがますます楽しみになるコメントをいただきありがとうございます。鶴丸先生、お答えいただきありがとうございました!
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